たかじんの訃報に触れて

先日、関西を代表する芸能人、やしきたかじんさんが亡くなられました。
とっても複雑な思いで、この訃報を受け止めました。

私は大阪に生まれ育ち、関東で10年あまり働いた後に戻ってきた人間です。
大阪に戻った時に驚いたのは、再開発で様変わりした梅田の風景と、TVで見るやしきたかじんの人気の高さでした。
関西でのたかじん人気は、関東に住む人には想像もできないほどでした。


たかじんは自分が学生の頃から関西ではそれなりに知名度のある歌手でした。もちろん私も名前くらいは知ってました。
いや、知ってたどころか何年も彼のラジオ番組を聴き続けてました。
たかじんが目当てで聞いてたわけじゃないですけど。
当時一番好きだった歌手の岩崎宏美が『MBSヤングタウン』という深夜ラジオのレギュラーをしていて、そのパートナーがたかじんだったのです。
(オール阪神巨人も出てました)
チャキチャキの江戸っ子の岩崎宏美がなぜ関西限定のローカル番組をやってたのか今考えても謎ですが、欠かさず聞いてました。というか全回カセットテープに残してました(もう捨てたけど)。
(蛇足ながら『あなたへの贈り物』も愛聴してました)

なので、結果としてたかじんのDJも聞きまくってたことになります。
その頃のたかじんは、たしかにちょっとキツい感じはしたけれど、まあ普通の人でした。というか関西の芸人はみんなキツい性格なので。
歌手としてのたかじんも人並みには知ってました。
特に「明日になれば」という曲が好きでした。
いい歌もあるし歌唱力もある。けど、人気は正直いまいちでした。
例えばガンダムの劇場版でたかじんの歌った主題歌「砂の十字架」と、続編の主題歌・ 井上大輔の「哀戦士」を聞き比べたら、やっぱり「哀戦士」の方が売れるだろうなと思います。
上手いけど、たかじんの歌にはどこか華がなかった。
それがたかじんに持っていたイメージ。


関東から戻って別人のようなたかじんを見た時、私は彼の出世を喜ぶよりむしろ悲しくなりました。
「なんでこんなになっちゃったんだろ」
喧嘩ごしのしゃべり方、やたらと物に当たりちらす乱暴ぶり、何もかも大げさな振る舞い。
元々そういう素養はあったのかもしれないけど、あれは視聴者のウケを狙ったパフォーマンスだったでしょう。
そしてそんな乱暴な振る舞いは、歌手として成功できなかった恨みを画面に叩きつけているように見えて痛々しかった。
サングラスの奥の、他人の顔色を伺うような弱気な視線が、なぜか自分には感じられて。だから、なおさら。


彼は確かに成功者なのでしょうが、本当にああいう形で人気者になりたかったのでしょうか。
私は、あんなたかじんは見たくなかった。
もっと悲しいのは、そんなたかじんを持て囃す関西人気質です。
私にはどうも、関西人の気質はなじめそうにありません。


生粋のファンの人には厳しい物言いになったかもしれませんが、それがたかじんに対して思う私の正直な気持ちです。


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No title

『東京』のCDシングルを持っている自分にも、寂しい訃報でした。
本来は、歌が上手い歌手だよという事を知ってもらうための喋りだったと思うんですが、幸か不幸かそれでキャラクターが形成されちゃったんですかね(円浩志も)。
うちのリアル姉が、『順子』の頃の長渕剛が好きだったのに、80年代後半からの長渕剛についていけなくなったのと、少し似てるかもしれません。長渕は歌そのものが変わったんですけど(真子ちゃんイジメたしw)。
でも、喋らなかったら…BOROとかと一緒くたに評されるシンガーだったかもしれないし、どっちにしても歌は"シブい"という評価だったでしょうね。

No title

メテオさん

たかじんの歌唱力は本物だったと思いますがそれが売れるとは限らないんですよね、この国では特に。

>(円浩志も)

私もこのブログ書いてて円さんの事を連想してましたw
円さんもTVじゃ相当キャラを作ってるでしょうが、愛嬌のある憎めない人というキャラが立ってるのが救いですね。
(作曲家として立派な業績を残しておられますし)

>長渕剛についていけなくなった

私もお姉さんに100%同意します。あの真子ちゃんを傷物にしあまつさえポイ捨てしたA級戦犯の長渕めは未来永劫許すまじ!

No title

私も若いころには「DJたかじん」に慣れ親しんでいました。
19歳のとき、彼のラジオに生出演できたことは
若いころの大きな思い出の一つです。

大学生のころは彼と円のベスト盤のCDは
いつも聞くフェイバリットアルバムでした。

その後のテレビでの活躍はほとんど見てません。
理由はエトワールさんとほぼ同じでしょうか。
(ついでに長淵の評価も全く同じ・笑)

はたして、今頃、天国で、たかじんは
ほえているのか、それとも歌っているのか。
できれば、歌っていてほしいものです。

No title

大河内さん、お久しぶりです。

>19歳のとき、彼のラジオに生出演できたことは若いころの大きな思い出の一つです。

なんか凄い思い出ですね。そういう経験がないので羨ましいです☆
たかじんと円広志のベストアルバムを両方お持ちとは。なかなか渋いセンスですね。

>はたして、今頃、天国で、たかじんはほえているのか、それとも歌っているのか。
できれば、歌っていてほしいものです。

まったく同感です。
同じように感じている人が意外に多いのですね。
今もバラエティを見続けている人と、私のようなテレビを見ないネットが情報源の人とでは、同じ日本人でも相当考え方が違ってきているのかなと思いました。

プロフィール

雪山雪男

Author:雪山雪男
「艦これ」大好きな元「Answer×Answer」プレイヤー。
老眼と戦いながらプラモ作りに励んだり、気まぐれで小説を書いたりする日々です。

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