嬉しいニュースです

最近またブログをサボり気味で、そろそろ書く事がたまってきたかな… と思っていた矢先、嬉しいニュースが飛び込んできました。

「中村東蔵さん、人間国宝に認定」

中村東蔵(とうぞう)さんは私の大好きな歌舞伎役者の一人です。
東蔵さんの知名度はそんなに高くないと思います(一緒にニュースを見ていた母は知らなかった)。主に脇役で舞台を引き締めてこられた人だから。
だから余計に、このニュースは嬉しいです。
東蔵さん、おめでとうございます!


自分が関東在住だった頃は年に何度となく歌舞伎座に通い、何度となく東蔵さんの名演技を眺めてきました。
私の一番のお目当ては芝翫さんでしたが、中村一門という事で同じ舞台に東蔵さんが出る事も多かったのです。
東蔵さんはまず、何をやらせても上手い。
男役、女役、若い役から老け役、身分の低い役高い役、まあ呆れるくらいなんでもこなされます。それも「ソツなくこなす」なんてレベルじゃなくて、どれもこれも素晴らしい。どの役にも命がこもってます。逆に見ていて「この役は東蔵さん似合わないなあ」なんて事はまずありません。
「脇役は大事」というのは頭ではわかっているのですが、東蔵さんを見ているとそれを痛感します。脇がきっちりしていると舞台が映えるんですよね。それも主役を張る役者以上の演技力を持つ東蔵さんだからできることです。
(蛇足ながら、そんな東蔵さんの役の中で私が一番好きなのは「封印切」のおえんです。東蔵さんがおえんをやると、舞台はおろか見ている自分まで江戸時代の大坂にタイムスリップした気にさせられます)


一度、歌舞伎を見終えて銀座を歩いてる時、スーツ姿の東蔵さんをお見かけした事があります。
回りの歩行者にまぎれていても、歩き方の品格がまるで常人と違うんです。連れと二人、顔を見交わして、
「あれ、東蔵さんだよね」
どちらからともなくそう言って笑ってました。やっぱり本物の役者のオーラっていうのは凄いんです。


私は「人間国宝」なんて制度はあまり好きじゃありません。受賞する人の多くは既に名声を得ていて、いまさら名誉も手当ても必要ない人ばかり。それも歌舞伎に関していえば家の格、名跡の格が重んじられて実力本位で選ばれてない気もしますから。
だから東蔵さんほどの人でも、脇役だからもらえないだろうと私は思ってました。それだけに今回の認定は心から嬉しく思います。

しかし、私が芝居を見ていた頃でさえ歌舞伎の脇役不足は深刻でしたが、今はどうなんでしょう。先代の又五郎さんや今の東蔵さんに代わって歌舞伎界を支える人材はいるのでしょうか、心配ではあります。

これをきっかけに、歌舞伎役者も主役だけが注目されるのではなく歌舞伎を支えるいろんな人にスポットがあたってほしいです。

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雪山雪男

Author:雪山雪男
「艦これ」大好きな元「Answer×Answer」プレイヤー。
老眼と戦いながらプラモ作りに励んだり、気まぐれで小説を書いたりする日々です。

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