三度目の鑑賞

三度目の『この世界の片隅に』、見てきました。
たまには違うシアターで見たかったので、大阪市内まで出かけての鑑賞となりました。
小さな劇場ながら平日というのに客席は7、8割埋まっていたでしょうか。いつも地方のガラガラ席で見ていたのでちょっと感動でした。



ところでこの映画は呉が舞台だけに多くの日本の軍艦や日米の軍用機が登場します。その描写の精緻さはミリオタも驚愕するレベルだそうです。

「ミリオタも驚愕するレベルだそうです」

とまるで自分の事を棚にあげてるような言いぐさですが、この映画を見てる間、どうやら私のミリオタ脳は休止しています。完全にすずさんの視点で見ているのか、もしくはすずさんが可哀相で見ていられないのか。
最初にこの映画の空襲シーンを見た時の私の正直な感想は、言葉にするとこうでした。

「こわいひこうきがいっぱい来たよ~」

しかし鑑賞も3度目ともなると落ち着いてスクリーンの隅々にまで目をやる事ができるでしょう。今日はミリオタの端くれとしていろいろ見てやろう、と思ってました。

でも、やっぱりそんな気になれない。
そういうアニメ映画じゃないもんね。

むしろ今回は、前回前々回より重い気持ちで見てました。
この映画、前半は結構軽いノリで笑わせてくれるのですが、もうその先に重い現実が見えてしまっているので、笑えるシーンで笑えなくなってしまってて。
そんな気持ちのまま後半に突入してしまい辛かった。
最後には救いがありますが、そこに至るまでが本当にきつかった。

私がこの映画を勧めた人は(二人います)二人とも、この映画を「難しい」と言ってました。そのわけが、なんとなくわかった気がします。
私が今回そうだったように、もしも前半で笑えなかったら、すずさんに感情移入できなくなって後半がただ辛いだけの映画になってしまうのかもしれません。
(私はとっくにすずさんに惚れてるので、厳密に同じではないが)


1度目、2度目の鑑賞ではただ圧倒されましたが、今回はようやく落ち着いて見れた気がします。
(一番泣いたけどね)

やはりこの話は、2時間という尺では無理がある。
すずさんとリンさんのやりとりを、もっと見たくなってくる。
映画を見るたび、原作の素晴らしさが見えてくる。
原作と映画、どちらにも惚れましたが、映画はやはり片渕監督の解釈による別作品だと思います。戦艦大和がアップで映されるシーンや、すずさんのお義父さんの「2000馬力」うんぬんの話はやはり男の視点ならではのもので、原作のもつ女性らしさから離れている。
そして、そんな解釈をしてもなお揺るぎない、原作の力強さ。
知れば知るほどこの漫画、そして原作者のこうのさんは凄いなあと思います。

さらに言えば、戦争を描くにあたって、こうのさんのやり方、片渕監督のやり方だけじゃなく、もっといろんな切り口があっていいと思えるようになりました。
当たり前の事なんだけど、この作品に打ちのめされてその当たり前さえ見えてなかったので、この2カ月は。


そんなわけで、この映画に対して自分の中でようやくひと区切りつけた気がします。
もちろん拡張版が出れば見に行きますし円盤も買う気まんまんですが、それはそれとして。

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雪山雪男

Author:雪山雪男
「艦これ」大好きな元「Answer×Answer」プレイヤー。
老眼と戦いながらプラモ作りに励んだり、気まぐれで小説を書いたりする日々です。

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