『はだしのゲン』はおもしろいですよ

最近の人は『はだしのゲン』を読んだことあるのかなあ。

自分の世代は大半の人が読んだことあると思います。
うちの学校の図書館にも置いてあったし。
「それがどうした?」と言われそうですが、当時は図書館にマンガなんてなかったんです。唯一の例外が『ゲン』でした。
だから子供心に思ったものです。
「これはよほどタメになるマンガに違いない」と。
もちろん読みました。図書館にマンガがそれしかなかったら、読むしかないでしょう。
面白かった! 予想以上に面白かった。


「反戦ドラマ」「反戦アニメ」「反戦マンガ」といった「反戦○○」の類は昔から好きじゃありません。「戦争はよくない」という結論ありきで筋書きも登場人物も類型的で面白味がない。
『ゲン』は、そんな反戦マンガとは一線を画してます。作者が実体験を元に書いただけあって登場人物がみんな生き生きとしてます。みんな生きるために必死でゲンも時には悪いこともします。どこにでもいる普通の人たちが、ただ普通に生きようとしている。
だからこそ、そこに降りかかる戦争の、原爆の悲劇が身近に辛く感じられます。

数年前、偶然『はだしのゲン』の公式サイトを訪れた事があります。公式といってもファンの方が作者に認可をもらって作ったサイトで、作品への愛情を感じるし充実したサイトでしたが、真面目な作者なら「こんなふざけたもん作るな!」と怒られそうなくらいぶっ飛んだサイトでした。
(ヤク中の登場人物が注射を栄養源に戦う横スクロールのミニゲームが置いてあった)
サイトの中身に爆笑すると同時に、作者の中沢さんはなんておおらかな人なんだと思いました。勝手な想像ですが、悲惨な被曝体験をされていなければ中沢さんは反戦マンガ家などとは全く別の人生を歩んでいたんだろうって思います。そんな人でも止むにやまれず書かざるを得ないほど、原爆というのは恐ろしいものなんだと、そう思いました。


こんなこと、私のようなミリタリーマニアが言っても何の説得力もありませんけど。
いや、むしろ「こんな奴でも『面白い』と言ってるんだから本当に面白いに違いない」と思ってもらえれば幸いです。
『はだしのゲン』、機会を作って是非読んで下さい。それが亡くなられた中沢啓治さんへの一番の供養になるでしょう。

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雪山雪男

Author:雪山雪男
「艦これ」大好きな元「Answer×Answer」プレイヤー。
老眼と戦いながらプラモ作りに励んだり、気まぐれで小説を書いたりする日々です。

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